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庭師の装いについて

  • 執筆者の写真: 庭蟲
    庭蟲
  • 2024年7月27日
  • 読了時間: 1分

今でこそ見られなくなったが、庭師といったら藍染の法被に藍染の手拭い、藍染の手甲をつけ藍染の地下足袋をはいた、全身藍色のイメージが昔ながらの職人の装いとしてあった。

その装いの理由は、藍染の抗菌や消臭効果といった意味だけではない。

庭師は庭という舞台において草木や石が主役なのに対し裏方を務める黒子(くろこ)なのだという意識からきていたということだそう。

装いからその意識を持っていたのなら、その考え方は仕事の仕方にも影響していたであろうことは想像に易い。

自らの技や創意にスポットライトを当てるのではなく、あくまでくろことして役割を全うし慎ましやかに草木を引き立てる。

庭師はアーティストでは無い。

その精神性の有無が、作られるあるいは管理される庭の品格にも直結する。


さすがに今、全身藍染にするとまるで庭師のコスプレをしているような心地の悪さがあるのでそこまではしないものの、なるべく主張の無い、陰に徹せられる装いは心掛けるようにしたい。




 
 
 

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